返吟課と伏吟課

決着の有無

伏吟課の三伝は全て異なるように作られていて、結果、伏吟課の場合は決して元に戻ることがない、というのはこのブログで時々話題にしている。例えば、

こんな感じだ。つまり伏吟課が出た場合には、良い悪いは別にしてはっきりとした決着をみることになる。

ところが返吟課では決着を見ないことがある。通常の返吟課*1では、照上で中伝末伝が決まる。この場合、中伝は初伝の冲、末伝は中伝の冲なので初伝と末伝が同じになる。そして初伝が空亡していると当然末伝も空亡、中伝は空亡に坐しているので、やはり空亡ということになるし、中伝が空亡なら初伝と末伝は空亡に坐していることになる。つまり通常の返吟課で三伝に空亡が絡むと三伝が全て空亡ということになる。つまり通常の返吟課で空亡が絡むと決着をみないまま事態が推移してしまうことになる。愛弟子の富永祥玲さんアメブロ反吟で空亡というエントリをあげていた。そのエントリに以下のように書いている。

反吟で三伝が空亡しているとエンドレスになることが多い。

事態が推移し始めるとあっという間に結末まで行ってしまって元には戻らない伏吟課も辛いといえば辛いけど、決着しないまま事態が二転三転する返吟課も辛いよね。

しかし陰陽師の三伝では返吟課が独特なんだけど、この三伝が廃れたままになってしまったのは、返吟課が実際と合ってないところもあったのではないだろうか。

*1:つまり賊剋のある無依格の場合。