謹賀新年

新春へのマイルストーン

例年のごとく春へのマイルストーンとなる日時をあげておく。私は冬至からゆっくり時間をかけて春へと変わっていくと考えているからだ。

  • 2018年冬至  2018/12/22 07:23
  • 日本国元日  2019/01/01
  • 立春(定気) 2109/02/04 12:14
  • 立春(恒気) 2019/02/05 23:08
  • 2019年正月朔 2019/02/05 06:04
  • 春分(定気) 2019/03/21 06:58
  • 春分(恒気) 2019/03/23 14:52

昨年は実占の平場にうって出るべくチャネルを増やしてきた1年だったと思う。今年もチャネルを増やしながら充実させて行ければ善いなと考えている。

賊剋、比用、見機、察微、綴暇

六壬の三伝を出す方法で、課式の中に賊剋が複数ある場合は以下の順序で発用を絞り込んで行く。

  1. 『賊』を優先する。
  2. 『比用』によって日干の陰陽と同じ陰陽を取る。
  3. 『見機』によって渉害の数で多いものを取る。
  4. 『察微』によって地盤支の孟仲季の順序で取る。
  5. 『綴瑕』によって陽日は一課、陰日は三課を取る。

この発用のとり方は賊剋の発生している返吟課でも同じだ。例えば甲子日の返吟課では申の金が寅の木を剋する賊と子の水が午の火を剋する賊の2つの賊があり、これは比用では決することができない。渉害の数を数えると寅が4、午が2となり見機によって寅が発用となる。
全数検査で通常の渉害課で綴暇まで行くのは戊辰日六局の時だけというのが判っている。この場合一課は天盤子で日干が戊なので土剋水の賊があり、二課は天盤未で地盤子であり土剋水の剋があり、三課は天盤亥で地盤辰であり土剋水の賊、四課は天盤午で地盤亥の水剋火の賊がある。
賊を優先するので一課と三課、四課が残り、比用で一課と四課まで絞り込める。地盤の孟仲季は一課、四課とも孟支で決まらない。ここで綴暇の出番になって一課が発用となる。

この戊辰日の返吟課は、一課が天盤亥、日干が戊で賊、二課が天盤巳で地盤亥の賊、三課、四課には賊剋がない。一課、二課とも陰支なので比用では絞り込めない。渉害の数は一課亥が、巳に寄宮する戊、未とそれに寄宮する己、戌で4、二課巳が亥とそれに寄宮する壬、子と丑に寄宮する癸で4となって渉害の数が同じで見機では絞り込めない。察微でも一課、二課とも地盤が孟支となっている。ここで綴瑕を使って一課を発用とする。
同様に戊戌日の返吟課は綴瑕まで行くことになる。文章で書いたので判り難いだろうから興味のわいた人は、上に書いた四課を自分で書いてみれば割と簡単に言ってることが判ると思う。

なお、陰日で三課を発用とする綴瑕は存在しないことが判っている。六壬ではこういった過剰な決め事がいくつかあったりする。例えば間伝には全ての間伝で渉三淵といった名前が付けられているけれども実際には存在しない間伝にまで名前があったりする。ま、間伝ではこういった細かい所よりも、中末伝の空亡を考慮した上での順逆と向かう先が巳午未といった明るい所なのか亥子丑といった暗い所なのかを押さえる見方の方が実用性が高いだろう。

余談だが間伝等、占事略决の26章ではあげられていないけれども重要と考えている雑格をまとめたものを『斗柄舎資料集 ①』に載せておいた。鴨書店で売れ切れてなければ、まだ購入できると思う。