紫微斗数には、インド占星術から影響を受けたのではないかという疑問が残る技法が幾つか伝わっている。直接、インド占星術から来たのでは無くても、アラン・レオがインド占星術から取り込んだ技法に影響を受けた可能性もある。例えば、大限小限で十二宮を切り直す動盤や童限だ。
そして逆に紫微斗数がインド占星術に影響を与えたのではないかという疑いを、私が密かに持っている技法がある。それは紫微測局で元日子刻の盤を使うという技法だ。さて太陰太陽暦の正月は、中気の雨水を含む朔望月だ。定気の二十四節気の雨水を過ぎれば、太陽は双魚宮にいることになる。そしてインド占星術の測局の技法の一つに魚座新月図を使う方法がある。当然のように元日にはまだ太陽が双魚宮にいることはまずないし、トロピカルを採用している中国の双魚宮とインド占星術の双魚宮は黄道上のエリアがほとんど重なっていない。なので、門外漢の勝手な妄想と思ってもらっても善い、というか、現段階では妄想の類を出ていない。
ということで、子刻ではなくて朔(サク)の時刻で作盤することを考えたのだが、今年の場合、朔の時刻は2016年2月8日23時39分(JST)となっているので、子刻の作盤と同じになる。
※以下間違っていたので全面改訂。※と思ったらやっぱり暦の問題が発生していたので再改定。
今年の場合、暦の問題が発生する。この時刻では23時を日の区切りとする時、中国の暦*1だと2月7日が元日になる。従って中国基準の暦に従うと正月二日子刻の盤を使用することになる。
ま元日と二日の両方とも作盤したところ、
- 命宮は両方とも今ひとつなので、世相は暗いだろう。元日の方は命宮に貪狼があるので享楽的な傾向がありそうだ。二日の盤だと命無正曜で対宮には、天同と天梁があるので世の中が二極分解しそうだ。
- 財帛宮は入っている星はともかくどちらも財帛宮は善さげなので、経済は上向きになってくれそうだ。
- どちらの盤も遷移宮に天馬が入っているので、外交は忙しいことになるだろう。
- どちらの盤も疾厄宮が今一つといったところだ。二日の盤だと疾厄宮に武曲七殺があるのでテロとか過激な暴力沙汰には用心が必要そう。元日の盤だと疾厄宮は無正曜で対宮には天機・巨門が居るので、こちらだと大規模な詐欺事件ということになりそうだ。