インド占星術における4室

林巨征、羽田守快の両先生のコラボ講習会*1に参加させていただいているわけだけど、前回の講義で、宿曜占術に関連して一つ発見があった。羽田先生の尊星王流の宿曜では、太陽占星術と同じように太陽宮*2を命位として、ホールサインでハウスを切って行く。そして第4室が田宅位となる。

4室が田宅なのは古い占星術だと共通しているわけだけど、尊星王流の宿曜では田宅位には母親の象が含まれるとしている。これは現代のインド占星術でも同じで、4室から母親を読み取ることになっている。

コラボ講習会で配布された資料によると、尊星王流の宿曜*3では、母胎を最初の住まいとしてとらえているために田宅位を母親とするそうだ。[05/09追記

尊星王流の宿曜は、日本各地の御寺に残る宿曜の記述を集めて、古い宿曜を復元したものなので、インド占星術で4室を母親とするのは、極めて伝統的な解釈なのだろう。このはてな日記でも2回程、田宅宮と両親について考察したことがある。

結果、田宅宮が両親のどちらをあらわすかは『家』の有り様と強く結びついていそうだった。インド占星術が成立した頃のインドは、母系社会的な『家』のシステムが採用されていたのだろうと推測している。

*1:林巨征先生のサイトのコラボ講習会へのリンクが昔のものでした。

*2:あくまで太陰太陽暦から算出するものではあるけど。

*3:に限らずなのだろうけど。