占い師ってのは因果なもので

20160913171952

7日の朝、「松岡○○*1さんの御家族の方ですか。」で始まる電話を受けてから色々なことがあった。この電話は前にも受けたことがあったので、何かあって兄が緊急に入院したことをしめしている。私は「これから行きます。」と返事をして埼玉の病院に向かった。途中、首都高で渋滞に引っかかっている間に、何度も携帯に着信が入って来る。ヤバい状況なのは判った。

で、兄の状況を六壬で占ってみるかと考えて、日の干支が壬辰だったことを思い出して課式を立てるのをやめた。以前のエントリ『六壬にとって嫌な日』で書いたように、壬辰日は辰が墓神なので、支上神が必ず墓に坐すことになる。最悪のことは覚悟した。

病院に着くと看護師さんが待ちきれなかった感じで駆け寄ってきた。救急の担当の先生からの説明では、兄は自転車に乗ってこぎだそうとして2度程こけ、それを見ていた方が救急車を呼んで下さったらしい。救急車に乗せられた時には既に心肺停止状態で、救命措置でなんとか薬で無理やり心臓を動かすことはできるけれども、意識は全くなく瞳孔反射なども全くない状況とのことだった。私は「判りました」と答える他なく、しばらくして兄は息を引き取りった。

後の処置を看護師さんとかに任せて、実家の父母と兄の長女である姪に連絡した。そうこうする内に、看護師さんが「葬儀社を決めて遺体を引き取る算段を進めて欲しい。」とリストを持ってきた。リストには十数社の葬儀社が載せられていた。私はここで途方に暮れた。葬儀社の選択について必要な情報なんて全くないに近い状態なわけで、まずはリストの一番上のA社と、リストを持ってきてくれた看護師さんが「この辺りで一番近いのはここです。」と言っていたB社に連絡した。どちらも丁寧な受け答えだったので、どちらかに御願いすることまでは決めた。

墓神に坐す日なので六壬ではなく、持っていた骰子を振って易卦を出した。A社については頤の上爻、B社については升の五爻を得た。どちらも悪い卦ではないけれども、升を地下に魂を鎮める象と見たことと爻位が五爻であったことでB社に御願いすることにした。通夜・葬儀とも無事に終わった。B社に御願いして善かったと思っている。

玄珠さんからは、この見立てに対して以下のようなコメントをもらった。

頤上爻は大手の盟主的存在でここが受けると病院も得をするとかで、升は新興の葬儀社ということでしょうか。

可能性にすぎないとしても、升五爻だと少しもたつくことがあるかもしれませんが、よい選択だったでしょう。

なお、頤の方にも、長子(震)を墓標(艮)のしたに納める象があります。

実際、A社は電鉄会社の名前を冠した名称で大手っぽい感じだったし、B社については家族葬のホールなどを実は見たことのある所で、確かに新興っぽい感じだった。得卦が正しくて善かった。なお私と兄は二人兄弟なので、兄は長子ということになる。

こういう緊急事態に占いを使う、しかも役に立ってしまう、なんか占い師って因果な存在ではあるよね。

*1:兄の名前