2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今回も乗ってはみたけど凶だった

解説篇 木下先生から大火球についての報道があったので占えとの諮問があったので占った。 占今日癸丑時加酉。徴明臨丑為用、将勾陳。中、從魁天空。終、小吉太常。卦遇聯茄。推之、用夾剋凶也。戌亥方有兵乱乎。間伝逆行而向明、遅滞雖兵乱収束。辰戌年男女…

天下両分之祥也

壬申の乱 以前の『天武天皇の式占』のエントリで、壬申の乱で直接の戦闘が始まる前に、夜半に天を二分する黒雲を見た天武天皇*1が、奇異に思って自ら式盤を取って占った話を取り上げた。この時は、日の干支がどの時刻で切り替わるのか不明だったので、遁甲卜…

『楊救貧の帝王風水』を読みながらダラダラ考える

風水の源流 『実証! 風水開祖・楊救貧の帝王風水』が手元に届いたので読み始めた。著者は中華易経風水命理協会の理事長を務める張玉正氏だ。翻訳は知人でもある林秀靜さんだ。 読み始めて楊公についてずいぶん認識を改めることができた。風水の源流の1人どこ…

占考のフォーマット

ちょっとした遊び 陰陽道研究家の木下先生は時々遊びでこんなtweetをする。 阿波で地震陰陽寮は地震奏を疾くあわせて占わせしめよ— takuhiro (kinosy) (@Kino_see) June 16, 2022 私は乗りやすいので、こう返した。 占今日辛丑時加子太乙臨酉為用、将騰蛇…

救貧大仙楊公真人

楊筠松 楊筠松は仄聞するところでは水法に優れた人であり、その水法で多くの人を救って救貧先生とよばれたそうだ。風水では『山』は身分に、『水』は財と子孫繁栄に影響を与えるとされる。なので水法で貧乏を助けることができたのだろう。風水では凄く有名な…

“rectify”(補足)

やっぱり不親切だった 先日の“rectify”のエントリは、やっぱり不親切過ぎるかな、ということで色々補足していこうと思う。まず中島君の命宮が紫微+破軍でオッケー出したのは破軍星が芯の強さを与えてくれると判断したからだ。 そして夫妻宮が無正曜なので対…

“rectify”

生時創造 占い用語の“rectify”は多くの場合『生時推測』の意味で使用される。ただ“rectify”の本来の意味は『修正』なので『生時修正』の方が相応しいだろう。紫微斗数とかで稀にあるけれども、計測された出生日時で出した命盤だと当人とまるで合わないことが…

廉貞と貪狼

椎羅教室を見学した 5月29日に東アジア恠異学会で発表を終えて三宮で一泊して、翌30日に西宮の椎羅教室を見学した。最近はもっぱら資料批判を含めた『紫微斗数全書』の購読をやっているとのことだった。それでも実占に役立つ話も沢山聞くことができた。『紫…

さそり座と“chariot”

“tank”じゃない方の戦車 黄道十二星座のさそり座は中国の二十八宿では幾つかに宿に分解される。α星のアンタレスとその両隣の星を合わせた3つの星が心宿、サソリのツメを構成する4つの星が房宿となっている。星図はWikipediaから拝借して心宿と房宿の説明を付…

茉莉花茶

安いジャスミン茶の見分け方 この前、法事で一家がそろった時に姪が御土産にジャスミン茶をくれた。 かなり良いやつみたいで、茶葉に茉莉花*1の花冠が入っていない。 実は茉莉花の花冠が入っているのは中級品以下の品質で、茶葉へのジャスミンの香り付けが足…

天罡星

天の数、地の数 水滸伝とか読んだことのある人なら、天罡地煞それぞれの数が36と72なのは知ってると思う。 天罡数が36なのは、おそらくは10進で最大の数9と天象に基づく12の最小公倍数から来ているのだろう。単純に12と9の掛け算じゃないのは人の数である108…

周天の度数

中国天文学との比較から 現代はともかく近世とそれ以前の中国天文学では、周天の度数を1年の日数である365.2422°としていた。 ならば、西洋で周天の度数が360°だったのは1年の日数に近くてキリがいい360から採られたというのは火を見るよりも明らかだろう。…