2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

道長も執念深いな

『小右記』の『天下悌怠白物』の記述 賢人右府と呼ばれた藤原実資(さねすけ)は『小右記』とよばれている膨大な日記を残している。その中に、 如博雅者博雅文筆管弦者也、但天下悌怠白物也 の記述がある。『天下悌怠白物』という物言いが面白くてtwitterのプ…

牛頭天王と陰陽道の接点

三国相伝陰陽輨轄簠簋内伝金烏玉兎集 牛頭天王は祇園精舎の守護神とされている。後に素戔男尊と習合してしまうけれども、元々は天津神でも国津神でもなくインド起源の神だった。蘇民将来説話の武塔天神と早くから習合していたので疫神としての性格を強く持っ…

カルチャーセンター斉政館

陰陽五要奇書と土御門家 福山リビング新聞社がやっているリビングカルチャー倶楽部で開かれている陰陽道の歴史の講義が昨日の『陰陽道の日本史 近現代編』で最終回だった。講師は在野とはいえ陰陽道史研究の会で議事録作成を任されている木下琢啓先生だ。今…

土御門泰福卿

結構色々やった人 土御門泰福卿*1は、私にとっては先ず、 前田尊経閣文庫所蔵の『占事略决』の写本を*2鑑定して、本物と判断した。 人なんだけど、実は生涯の中で後々まで影響のあることを色々やった人だ。 山崎暗斎に垂加神道を学んだ。 同門の安井算哲*3の…

最古の奇門遁甲の文献

神機制敵太白陰經巻九遁甲 今の所、奇門遁甲の文献で刊本とはいえ最古のものが、唐代の李筌によって書かれた『神機制敵太白陰經』の『巻九遁甲』ということになる。これを玄珠さんが見つけるまでは、私の周辺では『煙波釣叟賦』が最古ということになっていた…